三重の新B級グルメ!? 東紀州のご当地“棒グルメ”に注目

2018.6.15

グルメからエンタメまで 佐野 興平

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三重県の南、東紀州エリアで今盛り上がっているグルメ、ご存じですか? その名は「棒グルメ」。尾鷲市、熊野市、紀北町、御浜町、紀宝町の東紀州5市町が、地元の食材などを使い、片手でも気軽に食べられる棒(スティック)状にして販売している商品で、工夫を凝らしたオリジナリティーあふれる「棒グルメ」が続々と誕生しています。

どんなメニューなのか、2018年5月20日に紀宝町で行われた「第5回東紀州棒対決グランプリ」で探ってきました!

「街を食べ歩きしてもらえたら…」2013年に生まれた“おわせ棒”がルーツ

第5回の対決をレポートする前に、なぜ東紀州で棒グルメが誕生したのでしょう?
生みの親ともいえる「まちの駅ネットワーク尾鷲」会長で、今回のグランプリにも参加している村瀬晃健(むらせ こうけん)さんに、お話をうかがいました。

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◇棒グルメが誕生した経緯を教えていただけますか?
村瀬さん「熊野古道が世界遺産に登録されて、尾鷲市にもたくさん観光客が来てくれるようになりました。でも、なかなか街を歩いてもらえなかったんです。そこで、食べ歩きできるものがあれば面白いんじゃないかと、尾鷲が自慢できるおいしいものを使って何かできないか考え、2013年に市内の10店がそれぞれの“おわせ棒”を作り、今と同様に1年間、土・日曜限定のイベントとしてスタートしました。今日のイベントでも販売している尾鷲のマグロを使ったカツのほか、尾鷲エビの唐揚げなどを、片手で持って食べ歩きしやすいように棒状にし、それを、“おわせ棒”と命名したのが始まりになります。やってみると、たくさんのお客さんが熊野古道を歩いた後などに来てくれるようになりました」

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こちらは、最初に作られた棒グルメのひとつ「まぐろカツ棒」。現在はイベント時に販売されています。

◇どう発展したのでしょうか?
村瀬さん「紀北町で行われている“海・山こだわり市”の実行委員長を昔から知っていて、『何かおもしろいことしたいね』と話をしていたんです。尾鷲市は“おわせ棒”を始めたので、『今度対決でもしますか』と紀北町が“こだわり きほく棒”を作り、2015年8月の紀北町の“海・山こだわり市”で初対決を行いました。翌年の2回目には熊野市、そして3回目からは御浜町、紀宝町も加わって、今の形になっていったんです」

◇これからの目標はありますか?
村瀬さん「東紀州には、各市町の特産や強みを生かした棒グルメがたくさんあります。それをもっとPRするためにも、東紀州エリア外でイベントなどができないかと考え中です。そして、棒グルメの魅力を知ってもらい、“東紀州に食べに行きたい”と思ってもらえれば、一番うれしいですね」

では、実際にどんな棒グルメがあるのか、「第5回東紀州棒対決グランプリ」の会場、紀宝町の鵜殿港へ行ってみました。

第5回東紀州棒対決グランプリはスタート直後から大にぎわい

「東紀州棒対決グランプリ」には、東紀州5市町が参加。尾鷲市は“おわせ棒”、熊野市は“くまの棒”、紀北町は“こだわり きほく棒”、紀宝町・御浜町は合同で“きほう・みはま棒”チームとなり、チーム単位で人気投票が行われます。一度に5市町のグルメが食べ歩きできるとあって、毎年大盛況! 5回目となる今回は、計27商品が登場しました。
午前10時、イベントがスタートすると同時に続々と人が会場に集まってきました。
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投票の仕方は次のとおり。
①商品を一つ買うごとに、投票棒が1本もらえる。
②投票棒を、会場内にある投票所の各チームのボックスに入れる。

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こちらが投票所にあるボックス。どこに入れるのも自由です。

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イベントの初めに、今回参加した各チームの代表が登場し、それぞれ意気込みを語りました。
「きほう・みはま棒チーム」が「優勝を狙います」と言えば、「おわせ棒チーム」は「全力で倒しに行く!」と宣言。
「こだわり きほく棒チーム」は一番多い8店舗が参加していることをアピールし、「くまの棒チーム」は「チーム一丸となってがんばる」と、どのチームも気合が入っています。

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会場では迫力満点の和太鼓が披露されたほか、男女ユニットによるライブや地元のフラダンスチームの華麗な踊りも見ることができました。

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そうしているうちにも会場にはどんどんと人がやってきます。人気のお店ではご覧のような長蛇の列も!

開催地「きほう・みはま棒チーム」の棒グルメはカレーパスタやカメスイーツ!?

ここで今回販売されていた棒グルメをいくつかご紹介。まずは開催地でもある、「きほう・みはま棒チーム」の“きほう・みはま棒”から。「創作レストラン日和」の「平たいパスタのチーズキーマカレー棒」300円です。

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幅の広いパスタを波状に折って串に刺し、上からキーマカレーをかけ、とろけるチーズをトッピングしています。マイルドなカレーとチーズの組み合わせがたまりません。こちらはイベントなどで販売されるメニューとなっています。

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「紀宝町ウミガメ公園」からは「カメ棒」100円が登場。カメの形をした焼き菓子にたっぷりのチョコレートをコーティングしています。かわいい見た目としっかりした甘さが印象的でした。この日はいちごジャムのバージョンも登場。普段はコーティングなしの「カメっこ」が50円で販売されています。

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第5回大会実行委員長を務められたのは、開催地である「きほう・みはま棒チーム」の橋本優(はしもと ゆう)さんです。意気込みなどを語っていただきました。

◇実行委員長を務められていかがですか?
橋本さん「参加してもらうお店への声掛けが大変でしたが、多くの店に快く受けてもらえました。『きほう・みはま棒チーム』は役場や商工会の協力もあり、前回から大幅増の7店舗に。このイベントは、お客さんに喜んでもらうと同時に出店者同士もつなげられたらという思いがあったので、お店同士のつながりができたのもありがたかったです」

とはいえ心配事も…。
「これまで毎回開催地が優勝しているんです。それだけにプレッシャーが…」と、橋本さんは少し心配顔でした。

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こちらは、橋本さんのお店「パティスリーアフレイル」の「マイヤーレモン ロングドシャ」300円。ほどよい甘さとさくさくの食感が決め手です。

鯛めしやめはり寿司、キッシュも!尾鷲市、熊野市、紀北町の注目棒グルメ

「おわせ棒チーム」の“おわせ棒”から、「朝日饅頭本舗」の「もちもちスティックパイ」150円です。
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しっとりとしたパイ生地で、棒状にした大福を包み、焼き上げています。なめらかなこし餡と餅の食感がアクセント。こちらは今年のおわせ棒食べ歩きメニューで、2019年3月31日(日)までの毎週土曜、「朝日饅頭本舗」で販売されています。

こちらは「めでたい屋」の「チーズ入り鯛めしのパリパリ揚げ」300円。
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三木浦の真鯛を焼き、その真鯛からとっただしで三重県産のコシヒカリを炊いています。こめ油で揚げたサクサクの衣ともちもちの鯛めし、食感の違いがおいしさを引き立てます。こちらは通常販売されています。

続いて、「くまの棒チーム」の“くまの棒”。こちらは「飛鳥たかな生産組合」の「めはりロール」300円です。
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細長いめはり寿司の中に甘辛く味付けしたお肉が入っています。味は甘口、中辛、ピリ辛の3種。高菜の葉としっかり入ったお肉でボリュームがありました。今回のイベントだけで販売されたレアな商品です。

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「かんばやし」の「うな棒」200円は、パリパリの春巻きの皮の中に、うなぎの入ったご飯がぎっしり。お値段も控えめで食べごたえも十分でした。通常販売もされています。

「こだわり きほく棒チーム」の“こだわり きほく棒”。「ろ~んぐコロッケ」300円は、「こだわり市実行委員会」が出品。長さはなんと30センチ。
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食材はすべて紀北町のもので、トマトソース味と味噌味が半分ずつ楽しめるようになっています。トマト、味噌ともしっかりとした味付けで、ぜひワインと合わせたい一品。こちらはイベント時に登場する商品で、次回は8月に紀北町で予定されている「海・山こだわり市」で販売予定。

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「キッシュ紀ッ州棒」300円も、食材はすべて東紀州産を使用。現在は提供店舗である「ビストロ・モンテメール」の夜のコースの前菜として食べることができるそう。こちらもワインにぴったりと合いそうな、濃厚な味わい。いずれは定番化できたら、と話してくれました。

ほかにもスイーツ系からお酒のおつまみにぴったりなメニュー、シメになりそうな一品まで、バラエティー豊富な棒グルメがそろっていました。実際に食べてみても、いろいろな味、食材があって、楽しいことこのうえナシ! これは東紀州に豊かな食材がそろっているという証です。そして「棒グルメ」ならではのメリットはその食べやすさ。片手で持って食べられるので、本当に食べ歩きにぴったりです!

「おいしい、全部食べられそう」 今年のグランプリはどこのチームに?

実際に足を運ばれた方にも、コメントをいただきました。

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御浜町からいらっしゃった古山さん親子。棒対決グランプリに来るのは2回目とのこと。「今日は5本くらい食べたい!」と気合十分。

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熊野市からお越しの中本さん親子は、棒対決グランプリ初参加。「いろいろなものがあるので、どこに投票するかは食べてから決めます」

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紀宝町から参加の今村さんと砂平さん。お話を聞いた時点で5本ほど食べられていたのですが、「おいしい、全部食べられそう」と、さらにチャレンジする勢いでした。

イベント最後には、いよいよ結果発表です。
各チームの代表が得票数の書かれたプレートを手に持って、一斉にオープン!
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その結果、開催地である「きほう・みはま棒チーム」が見事にグランプリを獲得しました!!
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実行委員長でもある橋本さんは「ホッとしました。開催地の面目を保つことができました」とニッコリ。こうして大いに盛り上がった「第5回東紀州棒対決グランプリ」は幕を降ろしました。

棒グルメはここで食べられる!

尾鷲市の「おわせ棒」、紀北町の「こだわり きほく棒」は通年楽しむことができます。「おわせ棒」は2019年3月31日(日)までの基本、土・日曜に販売。今回のイベントに登場したもの以外にも注目の一品がずらり。10種以上そろう「こだわり きほく棒」は、店舗で販売されているもののほか、年4回開催される「海・山こだわり市」で登場するものもあり。どちらの市町もチラシを配布しているので、チェックしてみてください!
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今回のグランプリ。来場者はもちろん、出店しているみなさんも盛り上がる楽しいイベントとなっていました。各市町が販売していた棒グルメは、どれも地元愛にあふれた素晴らしいものばかり。実際に現地で食べればおいしさも格別です。新名物、棒グルメを楽しみに東紀州へぜひ!

今回紹介した「棒グルメ」情報はコチラ
★尾鷲市「おわせ棒」
http://higashikishu.org/shoku/owasebou/owasebou.html
★紀北町「こだわり きほく棒」
http://higashikishu-kousya.blog.jp/archives/5357208.html
★紀北町「海・山こだわり市」
https://www.facebook.com/kodawarimarket/

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